11月は、多くの学校で文化祭や研究発表会が開かれる季節だと思います。教室の一角に、自分たちの「好き」を並べる。そんな準備を、今まさに進めている人も多いのではないでしょうか。私たちJASTOが運営に関わるマリンチャレンジの過去の参加チームにも、「展示」を研究の中心にすえたチームがありました。
海の「へえ」
魚の骨を見せる標本には、体を透けさせて骨のつながりを浮かび上がらせる「透明骨格標本」があります。軟骨と硬骨を別々の染色液(アルシアンブルーとアリザリンレッド)で染め分け、タンパク質を分解する酵素(トリプシン)で透明にし、最後にグリセリンに移して仕上げる、という流れでつくられます。ある学校の理科の資料では、魚類のほか、イモリやタツノオトシゴでも作製に挑戦した例が紹介されています。展示にしたら思わず足を止めたくなる「へえ」です。ただし、固定に使うホルマリンは有毒なので、ゴム手袋とゴーグルで身を守るなど、大人の指導のもとで行うことが大切です。
研究の実例
大津市立唐崎中学校「五感で感じるアート水族館カフェの創設」(2024年度)。研究計画では、琵琶湖の湖畔を月に1回ほど清掃し、集めた廃材から魚のモチーフをつくって室内水族館にする、というものでした。実物大を模した魚の立体模型や、魚の魅力を伝える絵・漫画・映像も展示する計画です。障がいのある方や幼児、学校に行きづらさを感じている中学生との交流を想定し、「インクルーシブに魚の魅力を伝える工夫」を提言することをめざしていました。
沖縄県立コザ高等学校「標本制作をもとに、骨格から魚類の生態に迫る!!」(2024年度)。魚の骨格標本や透明標本をつくり、観察・比較することで、狩りの仕方や移動の速さといった生活スタイルと骨格の関係を調べる計画でした。最終的には標本と研究結果の展示会を開き、見た人が生き物や海の環境問題に関心をもつきっかけにしたい、という思いが込められています。
どちらも、展示そのものが「海のことを知ってもらう方法」になっている点が共通しています。(※ここで紹介したのは研究計画の内容です。)
やってみよう
文化祭の展示に、海を少し足してみませんか。たとえば、次のようなことなら今からでも始められそうです。
- 近所の海や川で拾った廃材から、魚のかたちを1つつくって並べてみる
- 魚の骨付きの食事(食べ終わったあと)を観察して、骨のつながりを絵にしてみる
- 展示を見た人から「へえ」と言われた点を、メモに残しておく
海辺や川辺で廃材を集めるときは、必ず先生や大人といっしょに、天候や足元に気をつけて行いましょう。ガラスや刃物などの危険なものは素手でさわらず、持ち帰る前に先生に相談してください。魚を扱うときも、衛生に気をつけ、手を洗うことを忘れずに。
結び
自分たちの研究や好きなことを、誰かに見てもらう。その展示づくりが、次の研究テーマの種になることもあります。海の研究に興味を持った方は、マリンチャレンジの紹介ページや、お問い合わせをのぞいてみてください。次年度の募集日程は、2026年12月以降に告知する予定です。
出典:






