株式会社リバネス(代表取締役社長COO:髙橋 修一郎)、日本財団(会長:笹川陽平)、一般社団法人 日本先端科学技術教育人材研究開発機構(JASTO)(代表理事:都筑幹夫)は、共同事業「プロジェクト・イッカク」において、この度、官公庁や自治体、事業会社等を対象とした海ごみの削減に資する各種サービスをの提供を開始します。
企画背景
リバネス、日本財団、JASTOは、機動力の高いベンチャー企業を主体として、学術機関、町工場、大企業、中小企業との異分野チームを形成し、海ごみ削減を実現するビジネスの社会実装を目指した「プロジェクト・イッカク」を2019年より実施しています。
プロジェクト・イッカクは、国民の一人ひとりが海洋ごみの問題を自分事化し、”これ以上海にごみを出さない”という社会全体の意識を高めるために産官学民が協力し合う、日本財団による取り組み「CHANGE FOR THE BLUE (チェンジ・フォー・ザ・ブルー)」の一環として推進しています。
これまで海ごみの削減につながりうる新しい技術コンセプトの打ち出しおよびプロトタイプの開発を行い、革新的技術の研究開発および事業化検討を推進してまいりました。
地域ごとの課題に合わせて、海ごみに関する調査から戦略立案・プロジェクト化までリバネスを中心に設計可能です。 ご興味ある方は下記よりお問い合わせください。
お問い合わせ:https://ikkaku.lne.st/contact/
プロジェクト事例
1|海洋プラスチックごみのアップサイクルコンサルテーション
海洋プラスチックごみの回収活動からアップサイクル製品化までをトータルに提供します。本サービスは、主に事業会社向けに提供し、企業拠点に紐づく地域に根ざした回収活動や自社事業につながる再製品化を行います。例えば、ビーチクリーン活動に用いる回収バッグや海岸近郊の観光ホテルで提供するアメニティを開発・製造し、”地消地産” を目指します。また、海洋プラスチックごみに限らず、産業廃棄プラスチックの再資源化・再製品化なども可能です。
回収活動を通じて得られた海ごみから海ごみ回収バッグを製品化(沖縄県)
主な事業者
株式会社マナティ|https://www.manatii.org/
株式会社TBM|https://tb-m.com/limex/
株式会社ピリカ|https://corp.pirika.org/
マナブデザイン株式会社|https://mnbd.co.jp/
東京理科大学|https://www.rs.tus.ac.jp/tikuno/
2|サステイナブルな社会を実現する分散自立型エネルギーシステム
可搬型で様々な場所に設置可能な、亜臨海水処理装置や炭化ペレット製造装置を開発し、その場でごみ等からエネルギーを賄う独自システムを、廃棄物の運搬や処理に課題感を持つ地方自治体などを対象に提供します。漂着ごみや生活ごみ、木材などの未利用資源は本システムで炭化ペレットに変換可能です。炭化ペレットはカーボンニュートラルな石炭代替燃料として注目を集め、電気や熱にして自家利用が可能となるほか、 脱炭素に向けた取り組みが急務とされる石炭火力発電所等での利用が期待されています。単なる廃棄物処理に止まらないサステイナブルな地域社会の構築を目指します。
自立分散型エネルギーシステムのスキーム
主な事業者
サステイナブルエネルギー開発株式会社|https://sustainable-energy.co.jp/
3|衛星画像解析による海ごみモニタリングサービス
現在の行政による海ごみ調査では、人が容易に立ち入ることができる海岸線に限定される場合が多く、対象とする地域一体の網羅的な調査はできていないという現状があります。さらに、場合によっては岩肌を乗り越えるなどの人の危険作業が伴う海岸域が存在したり、離島の海岸域まで調査をする場合には船舶での移動が必要であったりするなど、肉体的・金銭的・ 時間的な様々な理由で効率的かつ効果的な調査は難しいとされています。そこで、漂着ごみの所在を衛星画像から解析する技術を世界で初めて開発し、これまでよりも広範囲かつ定期的で安全な海ごみの調査を低コストで提供します。これにより従来大きな割合を占めていた現地調査のための人権費や移動費等の削減に貢献します。
(左)沖縄県のある海岸の衛星画像。左側の海岸は清掃済、右側の海岸は未清掃。(右)解析により海ごみの所在(水色部)を特定。
主な事業者
株式会社天の技|https://amanogi.space/
株式会社ドローンクリエイト|https://drone-cr.com/
4|ドローン空撮による海岸域スポット解析サービス
ドローンが空撮したデータを使って画像解析を行い、数百メートル程度の特定の海岸域かつ特定のタイミングでの海ごみの調査を実施します。少ない教師データから漂着ごみの種類を識別できることを強みとします。本技術は、単なる海ごみの調査だけではなく、台風や津波などの災害発生後の海岸域の状況把握・解析や海岸にごみが不法投棄される瞬間の証拠撮 りなど、多様な場面で活用できるため、クライアントの目的に応じながら柔軟にカスタマイズしたプランを提供します。
独自のごみ識別 AI が塗り絵のように判定。9種類の漂着ごみをラベルづけ(長崎県)
主な事業者
株式会社Ridge-i|https://ridge-i.com/
株式会社自律制御システム研究所|https://www.acsl.co.jp/
◆海洋ごみ対策プロジェクト「CHANGE FOR THE BLUE」について
国民一人ひとりが海洋ごみの問題を自分ごと化し、”これ以上、海にごみを出さない”という社会全体の意識を向上させていくことを目標に、日本財団「海と日本プロジェクト」の一環として2018年11月から推進しているプロジェクトです。海の豊かさを守り、海にごみを出さないという強い意思で日本全体が連帯し、海に関心を持つ人を増やし、海の未来を変える挑戦を実現していきます。産官学民からなるステークホルダーと連携して海洋ごみの削減モデルを作り、国内外に発信していきます。
公式サイト|https://uminohi.jp/umigomi/index.html
◆「プロジェクト・イッカク」について
リバネス、日本財団、JASTO (一般社団法人日本先端科学技術教育人材研究開発機構)が共同で行う「これ以上、海にごみを出さない」経済システムを構築する超異分野インキュベーションプロジェクト。国内だけではなく海外でも展開できる海ごみ削減につながる新しいビジネスの創出を目的とし、新しい技術コンセプトの打ち出しおよびプロトタイプの開発を行い、革新的技術の研究開発および将来的な事業化を目指します。
公式サイト|https://ikkaku.lne.st/
◆リバネスについて
2002年、理工系の15人の大学院生によって「科学技術の発展と地球貢献を実現する」という理念のもと設立されました。以来、科学教育・人材育成・研究開発・新規事業の創出に重点を置き、世界中のパートナー企業・公的機関と300を超える多角的なプロジェクトに取り組んでいます。リバネスグループでは、地球規模の課題解決に向けて、「世界で最も効果的な知識製造を行う企業群となる」をミッションに掲げ、人類が生み出す知識や技術を組み合わせて新たな知識を創造する「知識製造業」を営んでいます。
公式サイト|https://lne.st/